賃料推定モデル 精度検証

国土交通省の公開データ(取引価格・地価・人口・ハザード等)から賃料を推定するLightGBM + XGBoostアンサンブルモデルの精度を検証した結果です。

測定条件について(2026-08-10 更新)

API・MCP・本サイトの推定フォームで実際に得られる精度を、その入力条件のまま実測しました (2026-08-10 測定)。対象はモデルが学習に使わなかった物件のみで、学習テーブルに含まれる 同一物件の重複行も除いています。

精度は渡した入力の量で変わります。下表は「位置入力」×「建物種別」の 4 通りを両モデルについて実測したものです。何も足さない最小条件(市区町村コードのみ・建物種別なし)が 既定で、駅名や建物種別を渡すとその分だけ良くなります。

対象位置入力建物種別MAPE±10%以内±20%以内n
都市部9都府県市区町村コードのみなし(既定)11.2%57%85%5,371
都市部9都府県市区町村コードのみあり11.0%57%85%5,371
都市部9都府県+ 駅名(任意入力)なし9.4%66%90%5,371
都市部9都府県+ 駅名(任意入力)あり9.3%66%90%5,371
地方38道県市区町村コードのみなし(既定)10.9%59%87%5,543
地方38道県市区町村コードのみあり10.1%62%89%5,543
地方38道県+ 駅名(任意入力)なし10.1%62%89%5,543
地方38道県+ 駅名(任意入力)あり9.3%65%91%5,543

精度には地域差があります。都市部 9 都府県の中では愛知県が最良(MAPE 約7%)、 福岡県が最悪(約23%)です(いずれも上表の最小条件での実測)。福岡県は学習データが福岡市 7 区のみで、かつ市区町村内の賃料ばらつきが 9 都府県で最大という条件が重なっており、位置入力が市区町村粒度だと情報が最も失われます。

【2026-08-10 訂正】本ページは 2026-08-09 に 「都市部 11.0% / 地方 10.1%」を主表示していました。この値は測定時に建物種別を渡していた 条件のもので、当時の API・MCP・フォームは建物種別を送っていなかったため、 実際の入力条件より有利な数字でした。建物種別を任意入力として正式に受け取れるようにしたうえで、 主表示を最小条件(11.2% / 10.9%)へ訂正し、渡した場合の値を併記しています。 推定値そのものは変わっていません(建物種別を送っていなかった従来の呼び出しは、 引き続き同じ推定値を返します)。

【2026-08-09 訂正】本ページは以前、下記「モデル別精度」の値 (都市部 MAPE 1.6% 等)を掲載していました。これはモデル学習時のホールドアウト条件の 値で、(1) API・MCP・本フォームの入力条件(位置は市区町村コード粒度)での測定ではなく、 (2) 評価集合に同一物件の重複行が含まれていたため、実力を大きく良く見せる値でした。 重複を除いて同じ学習ホールドアウト条件で測り直すと、同じモデルでも MAPE 4.6%(都市部)になります。 API・MCP レスポンスの confidence は上表の実測値と、その測定条件 (accuracy_basis)を返します。下記「モデル別精度」は 学習ホールドアウト条件の履歴値として残しています。

学習データ
-
物件
特徴量
-
カラム
全体MAE
-
万円(誤差中央値)
全体MAPE
-
%(平均誤差率)

モデル別精度

モデル MAE (万円) MAPE (%) 用途

価格帯別の推定精度(NoLeak Global)

実際の賃料帯ごとの推定誤差。低価格帯ほどMAPEは高くなりやすいが、絶対誤差(MAE)は小さい。

賃料帯 MAE (万円) MAPE (%) 件数 精度評価

特徴量重要度 Top 15

モデルが賃料推定で特に重視する特徴量。LightGBMのgain importanceベース。

推定手法

アンサンブルモデル

LightGBM + XGBoost の加重平均アンサンブル(重みは検証で最適化)。対数変換した賃料を予測し、バイアス補正付きで実額に戻します。

利用データ

政府統計・公的データを中心に、不動産の価格形成に影響する多角的な情報を統合しています。地価、人口動態、交通利便性、生活利便施設、災害リスクなど複数カテゴリのデータソースを組み合わせ、80 の特徴量を構築しています。

都市/地方分割

9都府県(東京, 神奈川, 大阪, 愛知, 埼玉, 千葉, 福岡, 兵庫, 京都)を都市部、それ以外を地方としてモデルを分割。地域特性に最適化されたパラメータで推定します。

時点補正

学習データ時点(2026年3月)と推定時点の差を、地価変動率×弾性値(0.5)で補正します。

ページ冒頭の精度指標は、凍結期の実賃料と比較するため、この時点補正を掛ける前のモデル出力で測定しています。API・MCP が返す推定値は補正を掛けたの値です(補正率は time_adjustment.rent_adjustment_rate、補正前の値は time_adjustment.base_estimate_yen で確認できます)。レスポンスの confidence.accuracy_basis にも excludes_time_adjustment / time_adjustment_applied_to_estimate として機械可読で入ります。

推論時の入力は公開データのみ(v5.2-clean)

推論時に参照する特徴量を国土交通省の公開データ(取引価格・地価・人口・ハザード等)のみに限定しています。学習手法の詳細は非開示です。

指標の見方

MAE(平均絶対誤差)
推定値と実際の賃料の差の平均。例: MAE=0.2万なら平均2,000円の誤差。
MAPE(平均絶対パーセント誤差)
誤差を賃料に対する割合で表したもの。例: MAPE=2.7%なら賃料10万円の物件で平均2,700円の誤差。
R²(決定係数)
モデルの説明力。1.0に近いほど良い。0.98以上で高精度。