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MCPで不動産データをAI分析する — Claude × FUDOSAN DBの使い方

2026年3月18日

不動産データの分析には、データの取得、整形、集計、比較という手順がつきまとう。国交省のAPIを叩いてJSONを解析し、Excelやスクリプトで集計するのが従来のやり方だった。MCPを使うと、この一連の作業をAIへの一言で済ませられる。

MCPとは何か — 30秒で理解する

MCP(Model Context Protocol)は、AIアシスタントが外部のデータベースやサービスに接続するためのオープンプロトコルだ。Anthropicが2024年に公開した。

やっていることはシンプルで、AIが外のデータを読める仕組み。Claude単体では2025年までの学習データしか持っていないが、MCPで接続すれば、FUDOSAN DBが保有する最新の不動産取引データ720万件をリアルタイムに参照できる。ユーザーは日本語で質問するだけでいい。裏ではAIがMCPツールを呼び出し、データを取得し、分析結果をまとめて返してくれる。

FUDOSAN DB × MCPでできること

FUDOSAN DBのMCPサーバーには5つのツールがある。Claudeはユーザーの質問内容に応じて、これらを自動的に選んで呼び出す。

ツール名 機能
search_areas エリア検索。都道府県名やキーワードで市区町村を絞り込む
get_area_profile エリアプロファイル。人口、施設数、地価、災害リスクの統合データ
get_price_trends 不動産価格推移。四半期ごとの平均単価と取引件数
get_land_price_trends 地価推移。年次の地価公示データ
get_rankings ランキング。地価高値、上昇率、取引量などで全国比較

具体的にどう動くか。3つのケースで見てみる。

ケース1: エリア比較

プロンプト: 港区と世田谷区の不動産データを比較して

Claudeは get_area_profile を港区と世田谷区の2回呼び出す。人口、平均地価、取引件数、施設数を並べて比較表を作り、それぞれの特徴をまとめてくれる。自分でAPIを2回叩いてJSONを並べて比較する手間が消える。

ケース2: ランキング抽出

プロンプト: 地価上昇率が高いエリアTOP10を出して

get_rankings が呼ばれ、地価上昇率で全国の市区町村をソートした結果が返る。Claudeはランキング表を整形し、上位エリアに共通する傾向を読み取って解説を添える。

ケース3: 時系列分析

プロンプト: 千代田区のマンション価格推移を教えて

get_price_trends が呼ばれ、四半期ごとの取引単価と件数が返る。Claudeは上昇トレンドや季節変動を読み解いて説明する。Claude Desktopならグラフ描画も可能だ。

セットアップ手順

Claude Desktopの設定ファイルにFUDOSAN DBのMCPサーバーを追加する。

1. 設定ファイルを開く

Claude Desktopのメニューから Settings を開き、Developer タブの Edit Config をクリック。claude_desktop_config.json が開く。

2. MCPサーバーを追加

{
  "mcpServers": {
    "fudosandb": {
      "command": "npx",
      "args": [
        "-y",
        "mcp-remote",
        "https://fudosandb.jp/mcp",
        "--header",
        "X-API-Key:${FUDOSANDB_API_KEY}"
      ]
    }
  }
}

環境変数 FUDOSANDB_API_KEY にAPIキーをセットしておく。APIキーはAPIドキュメントから取得できる。

3. Claude Desktopを再起動

設定を保存してClaude Desktopを再起動すると、チャット画面にFUDOSAN DBのツールが表示される。あとは日本語で不動産データについて聞くだけだ。

reinfolib APIを直接叩くのと何が違うか

国交省の不動産情報ライブラリ(reinfolib)は公開APIを提供している。自分でAPIを叩けば同じデータにアクセスできる。ではなぜMCPを使うのか。

reinfolib API直接 FUDOSAN DB MCP
エンドポイント数 35本(非タイル3 + タイル32) 5ツール
レスポンス形式 JSON + PBF(バイナリ)混在 構造化JSON
認証 Ocp-Apim-Subscription-Key X-API-Key(1つ)
集計・比較 自前でコードを書く AIが自動で処理
データ加工 PBFデコード、座標変換が必要 不要(前処理済み)

reinfolib APIを直接扱う場合、35本のエンドポイントの仕様を理解し、PBFバイナリをデコードし、座標変換をかけ、取得したデータを集計用に整形する必要がある。FUDOSAN DB MCPはこの前処理を済ませた5つのツールを提供しているので、AI側は整理されたJSONを受け取って分析に集中できる。

もちろん、reinfolib APIを直接使うべきケースもある。タイルデータを地図上に重ねたい場合や、FUDOSAN DBがまだカバーしていない指標を取得したい場合は、APIを直接叩く方が柔軟だ。用途に応じて使い分ければいい。

コピペで使えるプロンプト集

以下のプロンプトはClaude DesktopにFUDOSAN DBを接続した状態でそのまま使える。

エリア探索: 東京都で人口が多い市区町村を5つ教えて。それぞれの地価と取引件数も出して
投資判断: 大阪市中央区と福岡市中央区の不動産データを比較して。地価推移と取引単価の両方を見たい
トレンド分析: 渋谷区の住宅地の地価は過去5年でどう推移している?
ランキング: マンション価格が高い市区町村TOP20を出して
災害リスク: 横浜市の各区のエリアプロファイルを出して。災害リスクの比較がしたい
地方都市: 札幌市、仙台市、広島市の不動産取引データを比較して。価格帯の違いを知りたい
深掘り: 地価上昇率TOP10のエリアについて、それぞれのエリアプロファイルも取得して共通点を分析して

1つのプロンプトで複数のツールを組み合わせた分析を依頼できるのがMCPの強みだ。ランキングで気になるエリアを見つけて、そのプロファイルを取得して、さらに価格推移を確認する、という流れを一度の会話で完結させられる。

FUDOSAN DB MCPを使ってみる

APIキーを取得すれば、Claude DesktopからFUDOSAN DBのデータに接続できます。セットアップは5分で完了します。

MCP接続ガイド APIキーを取得
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